NCBレポート(第251巻) 2010年8月号【立読み】
巻頭特集より抜粋 ~2010年8月号 第251巻~

スマートフォンが加盟店端末を変える
☆☆☆ スクエアVSベリフォンの戦い ☆☆☆
Smart Phones Should Change Payment Terminals.

日本カードビジネス研究会
代表 佐藤 元則

●iPhoneを加盟店端末にする
2009年12月1日、米カード業界に衝撃が走った。ミニブログでソーシャルサービスを提供するツイッター(Twitter)の共同創業者が、iPhoneを使った加盟店決済サービスを立ちあげたのだ。iPhoneをもっていれば、だれでもカード加盟店になれるという。
キャラメル大の小さな四角形のプラスチック端末を、iPhoneのヘッドフォンジャックに差込めば、それがカードリーダーになる。この端末と、iPhone用のアプリケーションを、無料で配布するというのだから、既存の端末メーカーにとってはたまらない。
それまでも、iPhoneを加盟店端末として使おうというアプリケーションはさまざま誕生していた。が、カード番号を手入力しなければならないものや、カードリーダーが有料なもの、あるいは初期設定費がかかるというものだった。
いわば決済の門外漢が、スマートフォンという新たな技術を活用して、本格的なカード加盟店ビジネスに参入してきたわけである。しかも、端末代もいらなければ、アプリケーション費用もいらない。
この新参者は、小さな四角い端末にちなんで、社名とサービス名を「スクエア(Square)」と命名した。
これに危機感を抱いたのが、端末メーカーのベリフォンである。世界第2位のPOS端末メーカーの威信をかけて、対抗策を打出した。
それが、ペイウェアモバイル(Payware Mobile)である。スクエアと同じくiPhoneを利用した加盟店サービスで、アプリケーションとカードリーダーを無料にした。
有料な加盟店端末で収益をあげてきたベリフォンは、スクエアの登場で、端末収益モデルからトランザクション収益モデルへ、舵をきらざるをえなくなった。
新参者のスクエアと、既存端末メーカー最大手のベリフォンの戦い。両社の違いは明確だ。利用者視点というマーケットインの思想と、メーカー視点から考え抜いたプロダクトアウトの違いである。はたしてその勝敗やいかに。いずれも優劣つけがたい。

>続きは本誌をご購入ください。下のボタンをクリックすると、ショッピングカートに進みます。


