先日実家に帰省した際、母に手作りのおはぎを作ってもらった研究員4号です。
なぜ季節はずれのおはぎなのかといえば、単純に昔が懐かしく食べたくなったというだけなのですが、和菓子屋さんなんかで買って食べるのとはまた違う味わいがあって良いものですね。
さてそのおはぎを作ってもらうために、事前に電話でお願いをしたのですが、
4号「今度実家行くとき、おはぎを作って欲しいんだけど。」
母「ああ、ぼたもちね。最近作らなくなったねー。味の保証はできないけど、良いよ。」
こんなやりとりがありました。
ぼたもち?おはぎ?
こっちがおはぎと言ってるのに、何でぼたもちと言い換える必要があるのか分からなかったのですが、よくよく調べてみると、今となっては同じモノを指す、同じ意味の言葉として使われているのですね。
ただ当然のことながら、昔は違うモノとして扱われ、そのために言葉が違ったというわけです。
「おはぎとぼたもち、本当の違い(All About)」によれば、どちらもお彼岸の時期のお供え物が起源のようですが、「秋のお彼岸は、小豆の収穫期とほぼ同じで、とれたての柔らかい小豆をあんにすることができます。柔らかい皮も一緒につぶして使うので、つぶあんができ」るとのこと。
こうしてできた姿かたちは、ちょうど同じ季節に咲く萩の花に似ていることから、お萩と呼ばれたようです。
片や「春のお彼岸は、冬を越した小豆を使うことになりますが、皮は固くなっています。当然固くなった皮をそのままに使っては食感が悪くなります。そこで皮を取り除いた小豆を使い、こしあんができ」るとのことです。
その姿かたちは、ちょうど同じ季節に咲く牡丹の花に似ていることから、牡丹餅(ぼたんもち→ぼたもち)と呼ばれたようです。
今では年間を通して良質な小豆が手に入ることから、作り分けたり呼び方を変えることもなくなったということですね。
時代背景を知るとなるほどと思えるこうしたお話、実は最近の決済業界にも似たような話があるなと感じています。
このところNCBのホームページに掲載しているカード用語集、以前からNCBなりに定義づけをしたものが存在していたのですが、10年ほど前からすでに「電子マネー」という単語がありました。
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電子マネー(electronic money)
エレクトロニックマネー。通貨の持つ情報(金額、発行銀行、発行日、有効期限など)をデジタル化したもの。デジタルなのでネットワークで送ることができる点が大きな特徴。エレクトロニックコマースの有効な決済手段として注目されている。
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これだけ読むともっともらしく聞こえるのですが、2010年現在において電子マネーといえば、EdyやSuicaなどに代表されるFelicaベースのカードを思い浮かべるのが一般的ではないでしょうか。またQuicpayも電子マネーと呼ばれたりします。媒体がカードであれ携帯電話であれ、乱暴に言ってしまえば、「電子マネー=Edy」というイメージをされてしまいがちです。
ただし元々の電子マネーの定義を考えれば、上述の通り、通貨の持つ情報(金額、発行銀行、発行日、有効期限など)をデジタル化したものなのであって、EdyもSuicaもWAONも電子マネーの一部なんですよね。
キャッシュレス化を進める意味で、Edy・Suica・WAONなどが拡大するのは喜ばしいことですが、それらに限らずウェブマネーや国際ブランドギフト、プリペイドなど、様々なサービスのメリット、デメリットが利用者に正しく理解され、利用者自身に合った使い方、用途に応じた使い分けができるようになることが望ましいと考えています。
NCBでは2011年こそペイメントサービスにイノベーションが起こるのでは、と予想していますが、事業者の皆様が自社サービスを宣伝されるにあたっては、「おはぎとぼたもちは一緒のものだよ」という打ち出し方ではなく、健全な決済サービス育成のため、利用者が「おはぎとぼたもちはここが違う」ということを受け入れられるような展開を期待しています。
さて希望通り実家でおはぎを堪能した4号ですが、年末年始にもまた帰省する事を母に伝えたところ、盆や正月以外に帰省した事がよほど喜んでもらえたらしく、交通費として4号と妻の分の新幹線代4万円もらってしまいました。
これぞ、棚からぼたもち、というやつです。