貸金業

2010年11月12日 (金)

総量規制の役割とは

朝は寒い日が続いていますね。そろそろ本格的に冬が近づいているなぁと感じます。

さて先日新生銀行さんが貸金業法の総量規制により融資が受けられなくなった人を対象に無担保ローンを販売するという記事が出ていました。無担保ローンの保証審査はグループ会社のレイクさんが請負うこととなり、結果ノンバンクが、総量規制を超える無担保ローンに絡んでくる構図となります。

新生銀行さんの無担保ローン販売の取り組みは、ヤミ金利用の抑止や、総量規制を超えた顧客を救済するための無担保ローンと考えています。しかし銀行主体の融資のため総量規制以上の融資が可能となり、多重債務者の借入抑制とは逆行するという見方もできますし、総量規制自体が意味をなさない規制になっている事実も否めません。

本来、貸金業法が施行された趣旨の一つとしての多重債務者問題があったはすです。
銀行、ノンバンクという枠組みではなく、無担保ローンに対してどのような対応をしていくのかなど多重債務者を救済するための貸金業法へ見直すことが必要ではないかと感じます。

規制がすべてよいとはいいませんが、規制をするのであれば本来の目的達成の規制であって欲しいものですよね。

2010年10月15日 (金)

ソーシャルレンディングサービスの利用実績

ソーシャルレンディングサービス「AQUSH」の利用実績が発表されていた。

ソーシャルレンディングとはネットを介し、『お金を借りたい個人』と『お金を貸したい個人』を結びつける融資仲介サービスのこと。形態としてマーケット型(英国ZOPA、日本AQUSH etc)とオークション型(米国Prosper、日本Maneo etc)に分けらる。

AQUSHのリリースによると2009年12月16日のサービス開始から9ヶ月で登録者数は2,635人、ローン申込総額は9.8億円にのぼっているが、ローン承認率は20%以下。また、ローン平均約定金利(年利)9.05%、平均ローン実行額は44万9,815円となっており、その用途は「教育関連」「自営資金」「車の購入整備」と明確な目的が目立っている。

また、厳正な審査を行って健全な借り手に対してのみ融資しているため、投資家サイドとしては魅力的な運用利回りとなっている。この低金利時代に平均運用利回り(年利)7.55%はうれしい。

このように融資実績の規模はまだ少ないが、改正貸金業法完全施行後取引は好調で順調に拡大しているとのこと。

貸金業界には何かと暗い話題の多い今日この頃、ソーシャルレンディングサービスは可能性を感じさせるものがある。
今後の動向に注目していきたい。

2010年10月 8日 (金)

武富士会社更生法によるノンバンク各社への影響

武富士の会社更生法申請から10日間が経とうとしているが、
その影響がノンバンク他社にも出ているようだ。

武富士が想定する潜在的な過払い金返還請求者は100万~200万人、金額にして1兆~2兆円ほどと言われている。会社更生法手続きのため、この債権者意識のなかった潜在的過払い金請求者に対し届出の呼びかけを行っているいるわけだが、これが呼び水となり消費者金融業者だけでなくキャッシング事業を行っているカード会社等のノンバンク各社への過払い金返還請求も増加している。
なかには武富士の破綻以降それまでの3倍の請求がきている会社もあるそうだ。

また、改正貸金業法完全施行により、カード会社等のキャッシング取扱高は大きく減少している。とあるカード会社では8月のキャッシング取扱高は前年同月比49.2%減となっている状況である。
キャッシング取扱高の減少に加え過払い返還金請求の増加によりノンバンク各社の収益への影響が懸念される。

2010年8月11日 (水)

貸金業法改正の影響 #kashikin

貸金業法改正の影響で消費者金融業界に暗い影を落としている。


2010年6月18日改正貸金業法が完全施行され、借入総額を年収の3分の1までとする「総量規制」が導入。上限金利も年29.2%から借入金額に応じて15~20%に引き下げとなった。


日経新聞の記事によると、この影響を受け消費者金融への新たな借り入れの申し込みが急減。アコム、プロミス、アイフル、武富士の大手4社への6月の申込数は前年同月比で約3割減少。実際に融資できた顧客数も約4割減り、単月では過去最低水準となったようだ。


総量規制を意識し、自身で借入を控える人も多いと思われ、成約数のみならず申込数も減っている。申込数に対する成約率にいたっては、4社合計で29%と3割を割っている。


今のところ銀行の無担保カードローンも伸びてはおらず、消費者金融の顧客が銀行に流れているとも言えない状況だ。


資金需要者の多くが自主的に健全、倹約、堅実な生活にシフトしたというのであれば、多重債務問題の解決を狙いとした本法改正は成功といえるだろうが、「顧客がヤミ金に流れたのでは」との見方もある。いずれにせよ実際の数値が不明のため、まだはっきりとしたことが言えない状況だ。より法改正の影響が出るのは9月以降との見方も強く、今後の動向に注目していきたい。


ちなみに、NCBでも法改正から5ヶ月が経過する10月度の公開セミナーで「貸金業法改正によるクレジット・カード市場への影響と今後の課題」というテーマで、この問題を取り上げる予定です。詳細は別途ご連絡いたしますが、皆様にぜひともご参加いただきたいと考えております。

2010年7月 6日 (火)

大阪府の「貸金特区」 #kashikin

大阪府は改正貸金業法施行の一部緩和を求める「貸金特区」構想を6日内閣府に提出しました。

ポイントは、以下の通りです。
■府内に本店を置く貸金業者が融資する際の適用を想定、顧客は大阪府民以外でも受け入れる
■ある一定の条件の下で、総収入から生活費・住居費を除いた額の3.6倍までの借入上限額の設定
■1年以下の短期融資および20万円の小額融資に限り29.2%の上限金利を適用

すでに大阪府では中小企業経営者が短期資金を借りれなくなるなどの影響が出始めているため、このような判断をしたそうです。

橋下知事は改正貸金業法について「借入額に上限を入れるなど知恵がない」と否定的な意見を述べていました。

自見庄三郎金融担当大臣は今回の件に関し「法の公共性に反する」との否定的な考えであり、消費者団体などからも反発があるため実現性は低そうです。

ただ実態として、改正貸金業法の影響は出始めている様であり、今後、金融庁主導による改正貸金業法のフォローアップチームがどのような対応を行なっていくか注目されます。

2010年6月25日 (金)

総量規制対象外で業績改善

貸金業法の最終施行から一週間が経ちました。

ノンバンク業界も新たな収益確保のために様々な検討をしていると思われます。
その中でも事業融資は総量規制対象外であるため、収益ビジネスとして可能性のある分野なのかもしれません。

数年前から銀行さんは新たな融資の形として、動産担保融資を行なってきました。

動産担保融資はABL(アセット・ベースド・レンディング)融資と呼ばれ、企業の商品在庫などを担保に融資できるサービスです。

地銀さんは地域の企業向けに積極的に取組んでいるようであり、最近でも武蔵野銀行さんは日本酒を担保に融資をした事例があるようです。

これは銀行さんだけでなく、きめ細やかな融資をしていたノンバンクでも中小企業向けの事業融資として、取組める可能性はあるのではないかと思います。

商品価値を評価するな専門知識が必要になったり様々なリスクがあると思いますが、新たな融資の形として中小企業をレスキューし、地域の活性化そして業績改善というシナリオが描けるきっかけとなる商品ではないでしょうか。

2010年6月18日 (金)

NCB研究員から見た改正貸金業 #kashikin

2006年に公布された改正貸金業法が本日完全施行となりましたが、NCB研究員が法施行に関するそれぞれの目線で改正貸金業法について語ってみました。やはり改正貸金業法には様々な課題がありそうです。

【事業者】
・過払い返還請求などによるクレジット・信販業界の経営状態が著しく悪化
・銀行などの受け皿に関する対応不備

【消費者】
・新規借入れを出来なくなる人が全国に約500万人発生する
・中小零細企業の資金繰り悪化
・ヤミ金、クレジットカード現金化などの消費者トラブル

【行政】
・セーフティーネットの未整備
・改正貸金業法の周知不足

結局議論していくうちに誰のための、何のための法改正なのか、うやむやになってしまったまま、法改正ありきで進んでしまった感が否めません。消費者保護をうたって成立した本改正法。今後起こるであろう問題にどのように対処、修正していくかが、政府及び当局、さらには各金融機関に問われていくのではないでしょうか。

最後に、昨日消費者庁がトラブルに繋がりそうな事例をいくつか挙げていました。未読の方はぜひ見てみてください。

・消費者庁「儲け話に注意!」
http://www.caa.go.jp/region/kashikin.html

NCB研究員
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